ゲスト | 藤田恵美さん(シンガーソングライター) |
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パーソナリティ | 湯浅誠(社会活動家) |
テーマ | “OMOIYARI”を歌でつなぐ |
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■歌で社会に恩返ししたい
シンガーソングライターの藤田恵美さん。『ひだまりの詩』の大ヒットで知られるユニット「Le Couple(ル・クプル)」のメンバーで、2001年からソロ活動をされています。
デビュー前から、芸能活動とは別に歌で社会に恩返しがしたいという思いを持っていた藤田さん。「若いうちに両親を亡くし、人に支えられていることを実感した。そのお返しをしていく番だと感じていた」。
老人ホームや障害者施設を回る活動のなかから、歌に手話を付けて楽しめる工夫を編み出したといいます。現在は手話ボーカリストと組んだ「心のバリアフリー音楽会」も展開。「人と人との間や環境などのバリアをフリーにしたいという思いを込めた」。
湯浅は「高い才能をもつ人は、その対価を払える人を対象に能力を使う。才能のやりとりが横に広がるばかりで、高い対価の払えない人にまでなかなか降りてこない。縦につながらない。そうした人たちに活動を広げよう、縦に広げようという思いは自分にもある」と応えました。
■やさしさの種をまく、草の根の活動
現在展開中の「OMOIYARI音楽会」。愛知県内でのいじめの認知件数が多いことに心痛めた日本青年会議所県ブロック協議会のメンバーが、「OMOIYARIサミット」を企画。藤田さんに出会い、歌で子供たちに思いやりの大切さを伝えられないかと、依頼したのがはじまり。
サミットでの合唱曲として依頼され、生まれたのが『OMOIYARIのうた』。子ども目線での思いやりをメッセージとしてほしいとの思いから、歌詞はアンケートで寄せられた言葉から編まれています。その後、小学校を中心に各地で音楽会を開催しています。
湯浅は「大人がいじめていたら、子どもも倣ってしまう。社会全体からなくならないと、問題は解決しない」と指摘。藤田さんは「音楽会では子どもたちの歌をきっかけに、自らを反省する保護者の方もいる。答えを見つけるのではなく、思いやりをどう表すか、考えるきっかけになってほしい」と語りました。
■子どもたちを放射能からどう守る? – 小出裕章ジャーナル
テーマは放射能の影響から子どもたちを守るか。チェルノブイリ原発事故当時、乳児を育てる母親らからの依頼を受け母乳を検査すると、ヨウ素131が検出したという小出さん。
「環境が汚れてしまうと、そこで生きている生物の体が汚れるということは、基本的に避けることができない」とする一方、防御手段として「呼吸、食べ物や水から取り込まれる量を減らす、妊婦や小さな子どもたちは汚染の低いものを食べる、汚染の高いものは避ける。何がしかできることをやるべきだ」と指摘します。
小出さんはタグのように、商品に線量を示す表示を付けることを提唱してきました。「ひとつひとつの食品がどれほど汚染されているか知ることができなくなってしまった。消費者自身がきちんとした情報をもとに判断することが大切なことであり、民主主義のあり方だ」と訴えました。
■互いに助け合える社会を – 草の根ささえあいプロジェクトの活動
社会の中でさまざまな支援が必要な人々を、孤立から守り支援する一般社団法人「草の根ささえあいプロジェクト」の代表理事、渡辺ゆりかさんに、電話でお話をうかがいました。
今年始まった「若者総合相談センター」。引きこもりや人とのコミュニケーションに支障のある若者たち。その背景にある生活の困りごとや抱えている障害を、多くの団体と連携して、生きやすい暮らしを応援するのが目的です。
渡辺さんは「若者たちはいつか誰かの役に立ちたいと話すが、社会の役に立つ能力を発揮するのを社会自身が阻害し、眠らせてしまっている。おのおのができる範囲で助け合える、つながる環境をつくりたい」と語りました。
ゲスト略歴
藤田恵美(ふじたえみ)
ユニットLe Coupleのボーカル。東京都清瀬市出身。1994年に夫婦ユニット「Le Couple」としてデビューし、1997年に「ひだまりの詩」をヒットさせ、NHK紅白歌合戦出場。2001年からのソロ活動では、手話ロックバンド「こころおと」のDeaf ボーカルKuniyとのデュオによる「心のバリアフリー音楽会」など。2010年からは全国を廻る、子供たちとの大合唱ツアー「OMOIYARI音楽会 ~日本列島を『思いやり』でつなぐ旅~」 を開催中。2012にはリリー・フランキー氏をプロデューサーに迎えて制作したオリジナルアルバム「花束と猫」を発売、第54回日本レコード大賞『優秀アルバム賞』を受賞。
- (YouTube)
- (オフィシャルウェブサイト)
- OMOIYARIプロジェクト(ポニーキャニオン)
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- (福島県)
- 甲状腺がん頻度3県で継続調査へ 福島原発事故の影響探る(8月15日西日本新聞)
- 甲状腺がん悪性、悪性疑い43人〜福島県民健康管理調査(OurPlanetTV)
- 【資料は語る】「精密」はウソ?〜甲状腺検査で観察項目を大幅省略(同)
- 草の根ささえあいプロジェクト
- 若者総合相談センター(草の根ささえあいプロジェクト)