第152回「賢治文学から平和を考える~今、世の中が持ちこたえるために大切なこと」

2015年12月07日

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00:11 オープニング| 02:40 本編前半| 16:12 小出裕章ジャーナル| 25:12 本編後半| 46:21 お便りのご紹介| 48:28 エンディング

Web公開 12月7日(月)
ラジオ放送日 12月4日(金)~11日(金)
※放送日時は放送局によって異なります。くわしくはこちらをご覧ください
ゲスト 山本瞳さん(朗読家)
パーソナリティ 谷岡理香(東海大教授)
テーマ 賢治文学から平和を考える~今、世の中が持ちこたえるために大切なこと

ラジオフォーラム

■賢治文学から平和を考える

今回のお客様は、朗読家の山本瞳さん。宮沢賢治作品を中心とした朗読や、岐阜、千葉など各地のグループにて、人体表現劇の演出を手がけています。また宮沢賢治研究会の理事をつとめられたこともあり、賢治祭(賢治の命日)には、賢治のふるさと岩手県花巻市にて「賢治の里で賢治を読む会」を主催して19年になります。

東北の地で自然と対話しながら、人類の、世界の幸せを願い続けた作家・宮沢賢治。文明の力で清きひとの心が、そして地域の文化が変容していく様を憂い、独自の文学に刻み続けた作家でもあります。

 

賢治が生きていたら、今の世をどう思うでしょうか? 富と欲にまみれた人類が自然から大きな警告を食らった原発事故。奇しくも彼の地、東北には、昭和8年まで賢治がいた…。第一次世界大戦後に書かれた“注文の多い料理店”が、まさにその警告だったのに…。

山本瞳さんは東日本大震災後、『雨ニモマケズ』の朗読がメディアにのって全国を駆け巡ったことに、違和感を感じるといいます。強く勇ましくは生きられない小さき人の苦悩を静かに詩った作品であるが故だといいます。

再び「強い国」を目指す安倍政権下のニッポン。その中で日本の、世界の「平和」はやってくるのでしょうか?「平和」を考えるのに、政治や外交を知ることは大切なこと。それと同じくらい、ひとりひとりのひとの根本に人間らしい哲学が必要です。それを文学の中から見出したいと思います。

「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」(農民芸術概論綱要より)

イーハトーヴを夢想家が描くユートピアだと非難することは容易いけれど、現代人が置き去りにしたものが、それなのではないかとも思いながら。

今回のラジオ・フォーラムでは、山本瞳さんの朗読とともに、平和の種を探す旅に出ます。

■放射能被ばくとがん発症〜小出裕章ジャーナル

今回は「放射能被ばくとがん発症」について、小出さんに伺います。10月20日、東京電力福島第一原発事故後の作業で放射能被ばくした後に白血病になった元作業員に、労災保険が認定されました。事故収束作業に伴う白血病の発症で労災が認められたのは初めてでした。

今後、このようなケースは増えていくのでしょうか? 現場で過酷な作業にあたる労働者の被ばく線量偽装問題を含め考えていきます。


 
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