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00:32 オープニング
03:11 本編前半
15:26 小出裕章ジャーナル
25:42 本編後半
40:04 みんなジャーナル
47:13 エンディング
Web公開 | 11月21日(月) |
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ラジオ放送日 | 11月21日(金)~28日(金) ※放送日時は放送局によって異なります。くわしくはこちらをご覧ください |
ゲスト | 篠田博之さん(月刊『創』編集長) |
パーソナリティ | 今西憲之(ジャーナリスト) |
テーマ | 2014年のメディア界を振り返る〜カウンターメディアの視点から |
■「反対側から光を当てるメディアが必要でしょう」
メディア批評や報道のタブーに果敢に向き合う雑誌として、注目され続けている月刊誌「創」。長年にわたりその編集長を務められている篠田博之さんをお迎えして、現代日本のメディアのあり方について、たっぷりと語っていただきます。
篠田さんは1976年、一ツ橋大学経済学部をご卒業。商社や銀行に就職すると思いきや、ジャーナリストを目指されて、出版界に足を踏み入れます。編集長を務めていた『創』の出版社の解散を機に、その編集者3人が「創出版」を設立。それから篠田さんは、一貫して編集長を務められています。著書には『ドキュメント死刑囚』(ちくま新書)、『生涯編集者 月刊「創」奮戦記』(創出版)など、話題書となったものが多数あります。
そんな篠田さんは、月刊『創』に対しては、マスメディアに対してのカウンターメディアでありたいと語ります。メジャーな文化への挑戦、マスメディアによって世の中に拡散される情報の「反対側」から光を当てたいという思いで、日々活動されています。
その実践のひとつが、死刑囚への取材です。『創』では、彼らの手紙を全文公開するなどしてきました。凶悪事件が多くなるにつれて、マスコミ報道によって異常かつ画一的な価値観が形成されていくことへの警鐘を鳴らしているとも言えます。殺人者の肩をもつのかと批判を受けながらも、「異常者な一個人の個人的な問題」で終わらせないためには、どこのマスメディアも取り上げない彼らの声を公表する必要があるといいます。番組では、このような篠田さんの強いこだわり、信念について伺っています。
また番組後半では、2014年のメディア界を振り返り、朝日新聞による「吉田調書」スクープと、慰安婦報道の取り消し問題について触れます。篠田さんは、取り消し問題そのものよりも、その後の他メディアによる朝日バッシングにおいて、戦後民主主義のもと培われてきたマスメディア倫理の崩壊を憂いでおられます。その裏には、出版不況にあえぐ業界の歪んだ体質があると言います。
あなたは、メディアの中に、「真実」を見つけられますか? この時代に、騙されることなくメディアと向き合うには、相応の覚悟と知恵と、そしてぶれることない信念が必要であると知らされる60分です。
■廃炉計画の行方〜小出裕章ジャーナル
福島第一原発の廃炉スケジュールが、次々と先延ばしになっていく現状を小出さんは、どのように感じておられるのかを伺いました。国と東京電力の当初の見通しの甘さは、話にならないレベルであり、溶け落ちた炉心の状態は今をもっても誰も正しく把握できない中、人が近づけば即死するレベルの放射線を発するその箇所の廃炉工程については、困難を通り越し、手立てすら考えあぐねる状況であると言います。
番組では、溶け落ちた核燃料を取り出せる見通しや、その他廃炉作業の現状を詳しくうかがっています。また、今回のゲスト・篠田さんからは、吉田調書に対する世論形成について、また吉田元所長の責任に対する小出さんのお考えを質問しています。
今回の「みんなジャーナル」は、リスナーのみなさんからのお便りをご紹介します。