※リンクをクリックするとYouTube上で頭出し再生します
00:32 オープニング
03:48 本編(前)
14:36 小出裕章ジャーナル/新安全基準について
25:36 本編(後)
37:45 みんなジャーナル
47:24 エンディング
Web公開 | 9月22日(月) |
---|---|
ラジオ放送日 | 9月19日(金)~26日(金) ※放送日時は放送局によって異なります。くわしくはこちらをご覧ください |
ゲスト | 木内みどりさん(俳優) |
パーソナリティ | 今西憲之(ジャーナリスト) |
テーマ | 無関心の大罪。この国に生きる責任とは? |
■ひとりの人間と女優の間の葛藤から生まれた強い信念に迫る
木内みどりさんは、1966年劇団四季に入団して、1969年TBSの「安ベエの海」の岩田安代(安ベエ)役でテレビデビューしました。その後、さまざまなドラマや映画にご出演。70年代以降の日本のお茶の間、そして映画界には欠かせない実力派女優のひとりです。
その木内みどりさんは、3.11東日本大震災後は、福島第一原子力発電所の事故を受けて、脱原発に関しての積極的な発言、アクションを起こし、活動を続けておられます。
福島第一原子力発電所事故後、テレビのニュースや新聞も信じられない・・。情報が交錯する中、本当のことが知りたくて、MBSの『たねまきジャーナル』(当番組が生まれるきっかけになった番組)を聴き続けていたそうです。その中で、京都大学原子炉実験所の小出裕章先生の発言に感銘を受けて、国民ひとりひとりが、責任を知り、行動しなくては強く思い始めたといいます。
今年4月11日には、ロンドンで行われた脱原発集会に参加されました。在英日本人でつくる反原発団体や英国の反核グループが毎週金曜日に日本大使館前で行っている集会に招かれたのですが、その中では英語でこんなスピーチをされました。
「私の人生は福島の事故後に完全に変わり、脱原発のためにできることはすべて行おうと決心した。誰も事故の責任を取らず、原因を追及もしない日本に対し私は怒っている」「国民が事故のことを忘れたり、事故から逃げていてはまた事故が起きる」と。
その他番組では、木内みどりさんが脱原発と同じくらい関心をもって活動を続けている「終末期医療」の問題についても取り上げます。NHKのドラマ 「巻子の言霊」に出演したことがきっかけで「平穏死」「尊厳死」について考えはじめたという木内さん。「巻子の言霊」は、2006年富山で交通事故に巻き込まれ全身麻痺となり、長く闘病を続ける被害者・松尾巻子さんと夫の幸郎(ゆきお)さんを題材にしたドラマ。
幸郎さんもガンを患いながらの老老介護です。木内さんは、ドラマ出演がきっかけで、松尾幸郎さんから、交通事故の被害者の苦しみ、加害者への思い、法的な課題などについて広く語り継いでほしいと頼まれ、講演活動を続けていいます。
木内さんは、このような活動を通して、私たちひとりひとりがしっかりと社会に見つめ、正しく理解し、責任をもって行動することの重要性を訴えています。「無関心」が一番怖いことなのだと。
■「原子力明るい未来のエネルギー」あの双葉町の標語をつくった小学生は今…〜みんなジャーナル
東京電力福島第一原発に関するニュース映像などで、福島県双葉町の中心街の入り口に掲げられた「原子力 明るい未来のエネルギー」という看板がよく映し出されます。あの看板の標語を27年前に作ったのは、福島県双葉町ご出身の大沼勇治さんです。当時大沼さんは、小学6年生でした。
大人になられて、福島第一原発事故で避難生活を余儀なくされている大沼さんは、今はもちろん「原発事故で故郷を奪われることが二度とあってはならない。日本に原発はいらない」と訴えておられます。
電源立地交付金で建てられたその看板ですが、2012年、避難生活1年4ヶ月で一時帰宅した際、大沼さんは、看板の標語を自ら「訂正」されました。自分には訂正する権利があると。さて、どんな風に訂正をしたのか?そしてそこに至った大沼さんの思いとは?
■「世界一厳しい基準」って何?〜第89回小出裕章ジャーナル
日本の原発について、政府や安倍総理が良く使うフレーズ、「世界一厳しい基準」。7月に川内(せんだい)原発が審査に合格した日には、「世界で最も厳しい規制基準だ」と胸を張りました。政府は「世界一厳しい基準で安全が確認され原発は再稼働の判断をする」そうですが…。欧米の基準と比べて、日本の原発はどれくらい「安全」なのか? 小出先生は、世界基準からすれば日本の原発など、古めかしい装置だと指摘します。
そもそも規制基準というのは、原発ゼロ目標を前提につくられたはずなのに、いつのまにか、原発を動かし続けるための基準にすり替えられてもいます。今回は改めて「世界一厳しい基準」をテーマにお話を伺います。