Web公開 | 8月25日(月) |
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ラジオ放送日 | 8月22日(金)~29日(金) ※放送日時は放送局によって異なります。くわしくはこちらをご覧ください |
ゲスト | 宮田幸太郎さん、小原一真さん(フォトジャーナリスト) |
パーソナリティ | 石丸次郎(ジャーナリスト) |
テーマ | 「戦争をどう記録し伝えていくか」 |
■戦争の記憶と記録を引き継ぐ若きジャーナリストたち
アジア太平洋戦争の敗戦から69年目の夏を迎えています。8月は毎年のように、テレビや新聞で戦争特集が組まれています。
しかし、戦争の時代を直接体験した人、戦地に兵士として赴いた人は、どんどん世を去っています。沖縄戦、米軍による無差別空爆、原爆投下といった国家が始めた戦争で、日本人も多大な犠牲を払いました。その一方、日本軍はアジアの国々を侵略し、大変な被害を与えています。戦争の被害と加害、その直接体験を語れる人は、もう多くありません。
これから戦争をどう記録し、伝えていくのか、ジャーナリズムにとっても大きな課題です。
そこで今回は、生まれる遥か前の戦争をどう記録し伝えていくのか 戦争体験取材に挑む若き2人のフォトジャーナリストにその体験と思いをお聞きます。
○宮田幸太郎さん
1974年生まれの40歳。2011年から中国南京市を計6回訪れ、生存者52人の写真を取材撮影しました。2012年に「南京大虐殺生存者」をテーマとした写真展は各地で大きな反響呼びました。
○小原一真さん
1985年生まれの28歳。金融機関で働く傍ら写真を学び、2011年の3月、東日本大震災を機に退職、被災地での取材を開始し、福島第一原発への潜入取材は世界的スクープに。また今年7月に大阪大空襲の被災者を取材した写真集『サイレント・ヒストリーズ』は被災者の現実に深く入り込んだ記録として高い評価を得ました。小原さんの写真集販売サイト(英語)→ HANDMADE PHOTOBOOK ”SILENT HISTORIES” BY KAZUMA OBARA
■中国共産党最高幹部、周永康氏立件の内実について~みんなジャーナル
去る7月29日、中国共産党は、前胡錦濤政権時代の最高幹部の一人だった周永康氏を、「重大な規律違反」を理由に立件すると明らかにしました。容疑は、石油エネルギー利権を、親族と周辺でむさぼっていたということなどが挙げられており、周氏の一族と関連者から900億元(約1兆4850億円)の財産が没収されたという報道も出ています。この報道をはじめ中国では今、共産党や政権の幹部、役人の不正腐敗が深刻な問題になっています。その内実とはどのようなものなのか?
また、習近平主席が進める「虎もハエも捕まえる」という腐敗打倒の一連の行動は、市民にはどう受け取られているのか?一般庶民レベルでの党や行政幹部の腐敗とはどのようなものなのか?
北京在住のジャーナリスト宮崎紀秀さんに伺います。
■日本初の原発死亡事故(美浜原発事故)から10年を迎えて~第85回小出裕章ジャーナル
日本の原子力発電所における初の死亡事故は、2004年8月9日、関西電力美浜原発3号機タービン建屋内で起こった配管破裂によるものでした。5人の死者と6人の負傷者を出したこの事故から今年8月で10年を迎えます。
そこで今回は、事故の教訓がその後の原発安全対策に活かされてきたのか、また未曾有の大災害となった福島第一原発事故と、美浜原発事故の教訓とは無関係といえるのかどうかについて小出さんが解説します。