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00:32 オープニング
02:46 原子力ムラと検察、日本を代表するふたつの“権力”を考える(前半)
13:44 小出裕章ジャーナル/新規制基準について
24:49 原子力ムラと検察、日本を代表するふたつの“権力”を考える(後半)
37:24 原発温排水が与える海洋生物への影響について
45:37 エンディング
Web公開 | 2月3日(月) |
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ラジオ放送日 | 1月31日(金)~2月7日(金) ※放送日時は放送局によって異なります。くわしくはこちらをご覧ください |
ゲスト | 郷原信郎さん(弁護士) |
パーソナリティ | 今西憲之(ジャーナリスト) |
テーマ | “原子力ムラ”と“検察”、日本を代表するふたつの“権力”を考える |
■「原子力ムラ」と「検察」、日本を代表するふたつの「権力」を考える
は、東京大学理学部から一旦は地質関係の仕事に就き、その後独学で法律を学び司法試験に合格、検事になられました。東京地検特捜部を経て、長崎地検で手腕を振るった自民党長崎県連の収賄事件などは、記憶に新しい方もいらっしゃると思います。
その後、2006年に検事を退官し弁護士に。検事を辞したことについて郷原氏は、こう語ります。「まっとうな検察の捜査のやり方が、上層部に認められなかった。暴走し、ゆがんでいく検察から決別をした」と。自分なりの別の世界極めていこうと、法律とコンプライアンスの専門家としての弁護士の道に進みました。
番組前半では、2011年6月の九電原発やらせメール事件の第三者委員会の委員長を務められた時に感じていたこの国のコンプライアンスに対する意識、企業と行政、世論、マスコミのパワーバランスに伺います。
また東日本大震災による原発事故における東京電力の対応には、コンプライアンスの視点から、古い体質の大企業は、急激な変化に対応できない、世の中の価値観とのかい離が、国民に大きな不満、不安をもたらせていると分析します。
後半では、一昨年、衆院議員の小沢一郎氏が強制起訴された陸山会事件に見る「検察崩壊」について語ります。さらに、2009年の村木厚生労働大臣にからむ郵政不正事件では、証拠改ざんで逮捕された大阪地検特捜部の主任検事の上司、大坪特捜部長の弁護を担当した立場から、検察の「正義」と「後戻りできない権力」について言及します。
■原発温排水が与える海洋生物への影響について
京都大学舞鶴水産実験所准教授、益田玲爾(ますだ・れいじ)さんは、2004年から福井県高浜町の関西電力高浜原子力発電所から流れ出す温排水と海洋生物の関係を研究されています。
原発は、運転中、原子炉冷却のため大量の海水を取り込み、温められた海水を海洋に放出します。その際、海水の温度は自然にあるものより、排水溝のある場所で+7度までの上昇が許容されているといいます。海水を温めてしまう原発が、若狭湾の生態系にどのような影響を与えているのかを、原発が停止している今とその前とを比較しながら、詳しく伺います。
■迫る原発再稼働。「新規制基準」は、「新安全基準」にあらず – 第56回小出裕章ジャーナル
今年夏くらいには、高浜原発、伊方原発、川内原発などが再稼働するのではないかという動きの中、原子力規制委員会がいう新規制基準は、本当に安全なのかについて伺います。
これについて、小出さんは、「新規制基準」であって、「新安全基準」ではないという。「どこまで我慢するか」の線引きであると。安全審査をする原子力規制庁ももともと原子力村のメンバー。事業者側と一体となってしまう恐れも。当然、事故が起こらない保証は全くない。核の軍事利用の中核をなす六ヶ所村再処理工場の再稼働の動きについても強く憂慮する小出さん。
そんなことに税金を使うなら、福島事故の被害者の救済と、事故の後処理に注力すべきだと主張されます。