第9回「イラク戦争10年、自己責任バッシングは何だったのか」

2013年03月15日

■ゲスト:今井紀明さん(NPO法人D×P共同代表)
■パーソナリティ:西谷文和(ジャーナリスト)

■音楽のたね(オンエア曲):一青窈『ハナミズキ』
 ※著作権の関係により、アーカイブ中の楽曲オンエアはありません
■放送開始日:2013年3月9日(土)
■Web公開日:2013年3月15日(金)

■タイムライン
05:53 ニュースのたね/イラク戦争での拉致の状況
17:06 小出裕章ジャーナル/劣化ウランの性質・有害性
30:06 はなしのたね/自己責任バッシングの状況や今井さんの現在の活動
42:32 ラジオのたね/JIM-NETのイラク医療支援


第9回目のゲストは、特定非営利活動法人(今年6月法人認可予定)D×P共同代表の今井紀明さんです。パーソナリティはジャーナリストの西谷文和。

3月20日でイラク戦争開戦から10年。今井さんは戦争時、武装勢力に拉致・誘拐された経験をお持ちです。

帰国後に見舞われた“自己責任バッシング”について、拉致が自作自演というデマも広がるなか、今井さんは「バッシングはもちろん、励まされることも精神的にきつかった。最終的には応援してくれる人がたくさんおり、とても鍛えられたという面はある」と振り返りました。

またパウエル米国務長官(当時)の発言でバッシングが収まったことについて、西谷は「日本は何かが変わるのにもいつも外圧がきっかけになる」と指摘しました。

日本の子どもたちのために何かをしたいという思いから始めたD×Pの活動について、通信制高校に通う生徒へのキャリア教育を柱とする事業を紹介。

「通信制高校には引きこもりや不登校だった子どもたちも多い。他者に否定されたという経験は自分も同じで、何とかしたいという思いがある」「自分たち自身が社会をつくっていく。世代に関係なく、未来や希望をつくり出していく姿勢が大切だと思う」と語りました。

京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さんによるレギュラーコーナー「小出裕章ジャーナル」では、イラク戦争に関連して、劣化ウランの性質や有害性などを解説。

核兵器や原発の燃料となる濃縮ウラン生産の過程で出る“核のゴミ”であり、「日本の原発で使われる核燃料生産で出た劣化ウランが、イラクやアフガニスタンで兵器として使われている可能性は大いにあり得る」として、原発と核兵器は密接につながっていると指摘しました。

「ラジオのたね」では「JIM-NET」事務局長の佐藤真紀さんにお電話をつなぎました。劣化ウラン弾の影響で広がる子どもたちの白血病への医療支援など、その活動をご紹介いただきます。

次回第10回はゲストに作家・映画監督の森達也さん、パーソナリティは石井彰でお送りします。web公開は2013年3月22日予定です。過去の放送はアーカイブページからご覧になれます。

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